俺だけレベルアップな件第148話~第149話
国際ギルドカンファレンス編
第148話
会場内に入る水篠。ハンターたちは、トーマスを倒したことが知れ渡っているため、皆、水篠に興味を持っている様子だ。水篠が席に着く。ヴェルザーと名乗る科学者が話を始める。ゲートの発生数の増加やあモンスターのレベルが上がっていること、上空では魔力濃度が徐々に高くなっていること、それが一部の国の上空に集まっていることを説明する。中でも最も濃度が濃いのが日本の東京らしい。日本と聞いて会場はざわつく。水篠との関係を疑ってのことだ。
ヴェルザーが話を続ける。強いハンターでもそんなことはできないから、水篠とは無関係だと。水篠は「9」という数字に君主の数との関係を疑う。ヴェルザーは原因不明につき対処法がないが太初不要と言うことではなく、世界がもう一度変化を迎えると示唆する。続いてアメリカのハンター管理局局長のデイビットが国家権力級ハンターのクリストファーが2週間前に殺害されたことを報告する。またしても、トーマスを倒した水篠に注目が集まる。アメリカのハンター管理局が容疑者として考えている人物の顔写真を見せる。ここでは、「容疑者M」として紹介される。
水篠に似ていると感じた者もいるが、ただならぬオーラを感じ、振り向くことができない。思い過ごしだと考えることにする一部のハンター。デイビットは、容疑者Mを人の言葉が話せるモンスターだと話す。日本語を話すため、S級ハンターの右京に取り調べをさせていた途中に、右京を倒し逃走したこと、その際に、本社が火の海と化したこと、その結果からクリストファーを殺害した可能性が高いという見解を示した。
映像の男が何かを話しているのに気づく水篠。「絶対に日本に足を踏み入れるな。息子のためではなくお前のために言っておく。死んでも俺の目から逃げられないと思え。」グリードに確認を取り、あれが実の父だと確信する水篠。ここで質疑応答の時間となる。魔力の波長がモンスターのものと一致したため、モンスターだと断定していること、ダンジョンで道に迷ったという容疑者Mの主張については行方不明者リストに掲載されているため実在すること、公開を避けているのはカンファレンス参加者とつながりがあるからなどデイビットが答える。ここで中国のハンターである劉志剛が、モンスターと水篠との関係について質問する。
今まで余分な回答を避けてきたデイビットが水篠の父親だと話す。ざわつく会場。続けて、劉志剛は水篠にハンターたちが父親を攻撃したらどうするかたずねる。モンスターなら自分がこの手で倒すと話すが、父なら世界を敵に回しても家族を守ると話す。会終了後にアダムに発言は本気かとたずねられる。500人を超える一流ハンターの前であのようなことが言えるのは水篠を含めて2人だけだと半ば呆れている。もう一人は・・・。
ここで劉志剛が水篠に接触してくる。水篠が逃がした巨人を中国の近海で一体倒したと中国語で話してくる。アダムが通訳する。会場での戦闘と言うこともあり、巨人は手ごわかったと話す。そんなモンスターたちをいとも簡単に倒してしまうハンターに興味を持っていた。トーマスが負けたと聞きせいせいしたと手を差し伸べてくる劉志剛。握手を交わす二人。だからこそ容疑者Mが水篠の父親ではないことを願っていると去り際に話す劉志剛であった。
第149話
水篠とは争いたくはないということだから、悪い意味ではないとアダムが話す。デイビットに話しかけられ、ノーマと再会することになる。最近トップクラスのハンターが何者かに襲われる夢を見ると話す。夢を見ると数日以内にそれが現実になると付け足す。クリストファーには警告したが聞く耳を持たなかったとデイビットが話す。何者かがハンターを狙っているから、水篠にはそのハンターたちを守ってほしいとノーマは言う。
夢の中でハンターを狙っている者を探ろうとしたが、「帰って、おとなしく戦争が始まるのを待っていろ」と言われた言葉が頭から離れないと怯えながら話すノーマ。それが支配者と君主の戦いだと水篠は考えた。ハンターを狙っているのが誰なのかは分からないままであった。水篠にこの話をしたのは、夢でハンターを襲っている人物と水篠に同じ力を感じたからだと言う。ハンターをおそっているのは君主たちだと確信する水篠。デイビットも水篠にお願いをするが、敵の正体が分からないからと断る水篠。その場を去ろうとするが、一呼吸置き、保護対象のハンターリストが欲しいと話をする水篠であった。
カンファレンスの最終日、管理局主催のパーティーが開かれた。諸菱もすっかり良くなった様子だ。自分のためにトーマスと戦ってくれたことがうれしかった諸菱。雑談をしている二人にモンスターの死骸を処理する会社を経営する男が水篠に話しかけてくる。巨人型モンスターを買い取りたいとのことだ。水篠は副マスターの諸菱がビジネスに関することを担当していると諸菱につなぐ。上手に仕事をこなす諸菱を見て、安心する水篠。水篠にハンターのリストが手渡された。
水篠も上位に位置している。リストの人物に影の兵士を忍び込ませることにする水篠。ハンターを通して君主との接触を試みようとする。これで敵味方がはっきりすると考える。とその時トーマスが水篠の前に現れる。水篠にやられた腕はヒーラーにも治せないから、完治までに時間がかかると話し、水篠なら自分もろともギルドを消滅させられたのに、諸菱にケガを負わせた右京を除いて全員が無事でいることについてなぜかとたずねる。水篠は死に値するほどのことはしていないからと答える。その言葉で納得したのかその場を後にしようとするトーマス。死に値するほどのことをした人間だが、右京の葬儀は盛大に行うことについて目をつぶって欲しいと話す。怪我が治ったら食事でもしようと別れ際に話すトーマスであった。マネージャーからは彼なりの感謝の伝え方だと説明する。トーマスが謝礼をしたいと言っているから何か望みのものはと聞かれる。一度はいらないと答えるが、トーマスはプライドが高くお返しをしないと気が済まない性格なのだと言われ、短剣が欲しいと答える水篠。マネージャーとも別れ、アダムがハンターたちのところへ案内しようとするが、その必要はないと答える水篠。6位の人が来ていないことをたずねると、カンファレンス数日前から連絡が途絶えているとアダムから話があった。
日本のハンター管理局。後藤の心臓の調子が最近特に悪くなっているようだ。主治医にも仕事を辞めなければ余命は短いと宣告されていながら、ここまでこれたことに感謝している様子だった。その時場の空気が変わる。後藤のもとに招かれざる客が現れる。