俺だけレベルアップな件第25話~第34話

再会編

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第25話

ハンター協会監視課では、課長の犬飼が報告を受けている。C級ダンジョンのレイドで8人が戦死し、生存者がD,E級だったのだが、逃げ出すどころかボスを倒して出てきていた。高価な装備を身に着けていた諸菱なら倒せないこともないと話すが、そもそもボス相手に熟練したパーティーが戦死者を出すほど苦戦することがあり得ないと付け足す。それと、もう1人の生存者が二重ダンジョン事件で生き残った水篠だと話す。

犬飼は、単なる偶然だと言う。そもそも再覚醒は滅多に起こらないし、魔力測定用魔法石はA級モンスターから取れた最高級品質の物だったから、測定は1度で十分だと話す。報告した管理課のスタッフも偶然ではと考えていたが、戦死者の中に右京将人の兄である右京隼人がいることにも妙なひっかかりを感じていてた。犬飼も何かが引っかかるようだ。
水篠は妹とご飯を食べている。水篠はシステムのバフの効果によりアルコールをはじめ身体に害をなすものを解毒してしまう。そのため、酔いたくても酔うことができない。システムの報酬には「大呪術師ガンディアルの祝福」により健康な日々を過ごせるというものや、「復活の意思」損傷した身体を回復、「無病長寿」疾病、毒性、異常に対して免疫を作り睡眠時には再生能力を大幅にアップさせるというものまである。自動的に解毒されるなら、この効果により「カサカの毒」を副作用なしで使用できるのでは、と考える水篠。

試してみると、予想通り副作用の「筋肉の損傷」が消えた。妹が諸菱から電話だと水篠に話す。
諸菱が近くの喫茶店に水篠を呼び出す。雑談を済ませ要件聞く水篠。攻撃隊を組もうと思うと話すと、即答で断る水篠。ボンボンのお遊びに付き合うつもりはない、レイドはエクストリームスポーツではないと諸菱に話す。

それでもギルドマスターになるために19回のギルド同伴のお願いをする諸菱。ギルドマスターになるためには、ハンターとしてレイド経験20回以上が必要だからだ。諸菱建設がギルドを作ろうとしているため、どうしても必要な資格らしい。諸菱建設は、会社所属のハンターにダンジョンを攻略させ、会社が利益を得る自給自足を始めようとしているようだ。

諸菱の父は、S級ハンターをマスターに起用し、副マスターには諸菱の兄を置いて企業を回そうと考えている。S級ハンターは日本に9人で、ギルドに加入していないのは引退した美濃部だけ。マスターの権限が大きくなり、副マスターとの摩擦は避けられないため、諸菱が経験を積んで父親を説得しようとしている。その話を聞き、水篠が報酬の話をする。諸菱が提示した報酬は・・・。

第26話

兄弟でジョギングをする水篠。もし30億手に入れたらどうしたいか妹にたずねる水篠。妹は現実味がないと答える。水篠は考え事をしながら走っているため妹を置いて先を走る。
水篠は昨晩の諸菱との会話を思い出す。たった19回のC級レイド同伴で、推定時価30億を超えるギルドの事務所予定の建物の権利が報酬となる。ただ、成長可能な現状を考えると今後S級にもなり得る自分にとって30億は、はした金だとも考える。そこで水篠は、レイドに2人で行くこと条件に出す。C級レイドには10人以上が必要となるため、残りは右京たちのように人数合わせを用意するよう指示する。2人で行くことに不安がある諸菱だが、19回のレイドに成功したら、連続無事故の攻撃隊として箔が付くと説得され、納得する。

考え事をしながら走っていたため、振り返っても妹がいない。さらにデイリークエストのランニングが11km/10kmと表示されている。目標を達成してもカウントが続くことを知る。検証の結果2倍まではカウントされることが分かった。
アメリカにいる右京将人が、何者かに殺された兄の敵をとりに来日しようとするが、S級ハンターとしての職務があるため、日本へ行けるのが2か月後となる。とりあえず生き残りの水篠と諸菱を殺すつもりのようだ。
デイリークエストのノルマを2倍こなしたことによって、シークレットクエストを達成した。報酬に「祝福されたランダムボックス」「呪われたランダムボックス」が追加された。今回は「祝福されたランダムボックス」を選択し、「悪魔の城の鍵」という入手難易度S級のアイテムを手に入れる。

さっそく鍵をしようし、インスタンスダンジョンに潜入する。辺りのいたるところが燃えている。目の前には「地獄の門番 ケルベロス」というモンスターが現れる。

第27話

入手難易度がそのままダンジョンの難易度の場合、水篠の生存確率は限りなく低くなる。世界的にも見てもS級ゲートが開かれたことがほぼない。

数少ない事例として、架南島ではS級ゲートがダンジョンブレイクを起こし、モンスターがゲートの外へ出てしまい、人の住めない土地となった。現在動員可能なS級ハンターがチームを組んでもクリアできるかわからないレベル。しかし、そんな次元の異なるモンスターに対し、今の自分の攻撃が効くのか単純な好奇心から、水篠はダンジョンのモンスターと戦う。
スキル:疾走を使う。1分ごとに1マナ消費するが移動速度が30%アップする。素早い動きで攻め立てる。スキル:殺気を使うが相手のレベルが高いため効かない。称号:狼虐殺者も適用されるので、相性はいいのだが、モンスターのレベルが高すぎて攻撃が通用しない。

ケルベロスがスキル:怒りを使い3分間能力値を2倍にする。システムは敵の情報も表示してくれる。ケルベロスに水篠が咬みつかれる。

一撃で瀕死状態のダメージを受けるが、システムが水篠が死なないよう力を貸してくれる。一般的な再覚醒とは異なる。水篠はシステムを超えて強くなることを再度誓う。報酬の状態回復を使用し、反撃に出る。なんとかケルベロスを倒す。まだ、自分の力では攻略できないことを悟ったため一度戻ることにした。
思いつめた表情をしている中年の男が大金を渡し、お願いする。監視課の道門は、ダンジョン内での殺しを依頼される。道門はモンスターを倒すことよりも人を殺す時の方が楽しいと自ら話す。

第28話

馬渕がS級ハンターと剣道をしている。どうやら馬淵に剣を習いに来ているようだ。馬淵がD級レイド参加の緊急召集を受ける。低級ハンターは雑用のような呼び出しが多いとぼやく。S級ハンターから引退しないのかたずねられる馬渕。馬渕は、先もさほど長くない人生、どうせなら世の中に貢献して逝きたいからと答える。それよりもS級の君が、自分のような低級ハンターに剣を習っているのが不思議だと話す。ランクは、技術部族をカバーしてくれないのでと、答えるS級ハンター。
馬淵は物理系覚醒者ではない。そのため、どれだけ剣を鍛えても、モンスターには通用しない。それでも馬淵は、それにも理由があるのかもしれないと、剣を続けているようだ。集合場所に向かっている途中、水篠と出会う。身長も体格も顔つきもすべて変わった水篠を見て、何があったんだと尋ねたところで二重ダンジョンのことを思い出す。切断されたはずの足のことをたずねる馬渕。水篠は、目が覚めた時には元に戻ってたと答える。まだ先が長い水篠の足が回復して本当に良かったと喜ぶ馬渕。水篠が馬淵の切断された腕を見つめる。自分の腕なら構わないと話す馬渕。水篠も協会からの召集を受けていた。ゲート前に到着すると、ほかにも生き残りの4人のうち3人が召集を受けていた。その中には観月と真島がいた。真島が、気まずそうに目をそらす。真島はあの日、水篠たちを捨てて逃げた。さらに馬渕に剣を突きつけ、生贄に捧げようとしたため、合わせる顔がない。馬渕も結局、水篠を置いていったため、後ろめたい気持ちを持っている。観月が水篠のことをずっと探していたと、話す。

そこへ、今回同行する代役服役者が到着し、2人を冷やかす。代役服役者は、減刑目的でレイドに参加する者たち。区域のハンター数が減っているためどうしようもないと管理課から説明を受け、はじめは同行することに難色を示していたが、渋々了承する馬渕。もちろん監視課からもB級ハンターの道門がレイドに参加するとのこと。B級を倒すにはC級が10人必要で、今回の代役服役者は全員C級だから安全だと、ハンター協会の人が話す。水篠がなんだか不安だから、観月に参加を見送るよう伝えるが、水篠が行くなら自分も行くと言う。
一同はダンジョンの中へと進む。

第29話

代役服役者の手錠を外し、あいつらは自分が監視するから安心するよう伝える道門。今回も馬淵がリーダーとして行動する。水篠もそれを了承する。そんな水篠に、深々と頭を下げながら、前回のレイドで全員を守ることができなかった自分の責任は大きいのに、また機会をくれて心から感謝していると話す。

ダンジョン内では馬淵を始め、代役服役者がモンスターと戦う。代役服役者は戦いを楽しんでいる。馬渕も炎系の魔法でモンスターを一掃する。モンスターが片付いたところで、馬淵が水篠も強くなった上、どこでそんないい短剣を手に入れたのかたずねる。水篠が笑ってごまかす。観月も、水篠が今日はまだ一度もケガしていないと話す。最近、毎日運動していると答える。冗談で言ったつもりだったが、外見だけでなくオーラまでかなり変わった水篠に驚く馬渕。それとは対照的に、ゴブリンにすら怯えるほど心の傷が深い様子の観月のことを見て、ハンターを引退するしかないだろうなと考える。途中の分かれ道で道門が難易度が低いから分かれて進むことを提案する。道門と代役服役者、馬淵・水篠・観月、真島ともう1人というグループで進むことになる。水篠がボスの気配を感じる通路を選ぶ。
ゴブリンでは経験値が上がらないから、ボスを倒したい水篠だったが、それよりも道門のことが気になっている様子だ。

代役服役者たちが、ゴブリンを倒す。道門が服役者たちにとってどうでもよい問いかけをする。そして、ここから出たらハンター課には、服役者たちが100匹のゴブリンに遭遇したと話そうと言い、不気味な笑みを浮かべるのだった。

別の道を選んでいた真島たちもゴブリンを難なく倒していく。真島は、仲間を捨て逃げた事実はなくならないが、これからもハンターを名乗るには、過ちを認めなければならないと、もう1人のハンターに話す。許してもらえないかもしれないが、それでも水篠に謝ることを決心し、さらに奥へと進むとそこには・・・。

第30話

真島たちが奥へ進むと、道門が代役服役者を殺しているところに出くわす。なんと、2つの道はつながっていたのだ。道門が予定は少し狂ったが、ボスの部屋まで迷わずに済むと言いながら、服役者の首をはねる。悲鳴と殺気に反応し、水篠たちが急いでかけつける。

道門が観月に襲い掛かるが、水篠が短剣を持った手を抑える。驚く道門。非戦闘系でもB級ヒーラーは邪魔になりそうだから真っ先に消すつもりだったが、予定を変更する。服役者たちともう1人のハンターが、道門の後ろで血を流して倒れている。協会の人間がどうしてこんなことをと、叫ぶ馬渕。ふと横を見ると、水篠の視線の先には、瀕死状態の真島がいた。観月に治療を急がせる水篠。血を流しすぎたせいか、もう観月の回復魔法でも治せない。死の間際、水篠に謝罪する真島。そして、真島は息絶えるのであった。生きてもらわないと、恨むこともできないと話す水篠だった。

水篠が道門になぜこんなことをしたか、たずねると、さあ?モンスターと一緒というか・・・。と悪びれた様子がない。本当はゴブリンに皆殺しにされるという設定だったが、逃亡を企てた囚人たちが、みんなを殺し、それに気づかずボスの相手をしている自分を背後から襲ってきたため、返り討ちにした。いいシナリオができたと話す道門。ゴミだなと怒りを露にする水篠。君には勝てないと、それを止める馬渕。C級ではB級には勝てないが、道門を倒そうと馬淵が戦う。観月にバフをかけてもらい身体強化をはかる。得意の剣で道門と戦う馬淵であった。

第31話

馬淵が熟練した剣技を見せるが、暗殺系ハンターの道門には攻撃が当たらない。ヒーラーの観月がいるため、消耗戦に持っていけない道門は、やはり先に観月をつぶそうとする。そのすきに馬淵が攻撃するが、速さについていけない。

不意を突いて放った魔法も大したダメージを与えられなかった。道門が馬淵を攻撃するが、水篠が防ぐ。不正登録者なら、目撃者を生かしておくわけがないため、その身のこなしから、水篠の再覚醒を疑う道門であった。

馬淵たちが驚く。犬飼が再覚醒の疑いがあるハンターに会いに行ったのを、思い出す道門。再覚醒したのは比較的最近で、ハンターとしての経験は浅そうだと考える。先輩として、いろいろ教えてやろうと話す道門だった。

第32話

水篠がなぜ囚人を殺したか道門に聞く。道門は囚人たちに恨みを持つ被害者からの依頼だと話すが、その表情は「人を殺すこと」を楽しんでるようにしか思えない。

水篠と道門が戦う。そのスピードに馬淵たちが驚く。速度は両者互角だが、経験値が浅い水篠が若干不利なようだ。観月がバフを水篠にかける。

観月に短剣を投げる道門。しかしその短剣を馬淵が払い落とす。目線を観月にやってしまったため、隙ができる水篠。そのすきに攻撃を仕掛ける道門。システムが殺意を感じ取ったため、緊急クエストが発生する。道門は水篠の底知れぬ何かに困惑する。

第33話

水篠が、道門を殺す理由が増えたため、システムに感謝する。水篠と道門は、どちらも超接近型のダメージディーラーで暗殺系ハンター。攻撃スタイルが似ている。水篠はスキル:疾走を使いさらに速度を上げる。短剣「カサカの毒牙」の効果で出血が起きる道門。しかし、レベルが高い相手ほど効果が持続しないため、すぐに効果が消されてしまう。逆に道門は姿・音・においを消すことができるスキル:隠密を使う。

水篠は不意を突かれ足を負傷するが、報酬の状態回復を使ってすぐに完治させる。

道門が再び隠密を使用する。水篠の中で、また1つ感情が死んだ。ためらいなく首を狙ってくる水篠に人を殺したことがあるだろうとたずねる道門。自分たちは同族だと続ける。馬渕が、何度も立たされる生死の分かれ道、命を懸け人を死に至らしめる覚悟、短期間のうちに何度も重い選択を強いられてきたのかと、外見だけでなく中身も変わったことに再度、驚かされる。全力で仕掛けてくる道門の攻撃を短剣で受ける水篠。スキル:殺気を使用し、動きを鈍らせる。そのすきに心臓を一突きにする水篠であった。

第34話

道門は、1つ質問をする。暗殺系が治癒魔法にデバフ魔法まで使えるなんて聞いたことがないと。水篠は、自分自身の正体が気になって仕方ないと返す。これ以上ランクを隠し続けたりできないだろうと話す道門。水篠は、もし自分が戦うたびに強くなるハンターだとしたら、どこまで強くなれると予想する?とたずねる。水篠の影法師は闇とつながっている。その闇の深さだけ強くなれるだろうと言い、動かなくなる道門だった。強くなるにつれ自分の中にある何かが、崩れ落ちていくような気がする水篠。お礼を言う馬淵たち。この状況を協会に報告しようとするが、水篠が先にダンジョンを封鎖すると話す。道門を倒した水篠は、「ルーン石:隠密」を手に入れた。この石を使用することで、スキルを吸収できる。

水篠は馬淵と観月を先に帰す。そして、声が出せない状態だが、生きていた囚人を連れてボスの間に行く。囚人をボスの間にいるモンスターに捧げる。

道門以下のクズをつれて帰るわけないだろと言葉を放った。水篠1人でボスを倒し、先にダンジョンから出た2人と合流する。
ゲートの外では報告を受けた監視課の上の人間(犬飼を含む)がすぐさまやって来た。水篠たちがダンジョンをクリアしてから40分ほど経過していたため、ゲートが閉じるまでに20分しかない。犬飼は何か隠蔽したいことがあるのではと疑う。犬飼は水篠たちをみつけると謝罪する。水篠は犬飼の次元が違う力を感じ取る。今の自分では、A級の犬飼に勝てないと感じる。

犬飼が道門を殺したのは誰かたずねると、馬淵が観月の協力で自分がやったと話した。水篠が力を隠すのには理由があるのではと、水篠を気遣っての発言であった。いろいろと疑問は残るが、その場を後にしようとする犬飼。犬飼は水篠に死んだ右京の弟が狙ってきているかもしれないと忠告する。S級は奇跡であると同時に災害にも似た存在だから、法では制御できないため、気をつけるようにと念を押す。道門の殺人請負に関する取り調べ中、殺害を依頼した男が自首し、水篠たちの正当防衛が成立した。解放された水篠たち。観月がマナ石を取りだし、水篠に覚えているかたずねる。