俺だけレベルアップな件第56話~第61話

悪魔の城ダンジョン前半編

第56話

影の兵士がモンスターを次々と倒していく。さらに魔法石の掘り出し作業まで行っている。諸菱は驚き水篠にたずねる。水篠はスキルの1つだと答える。諸菱は自分の役目を取られたと落ち込んでいる。あっという間に、諸菱との19回にわたるダンジョン攻略が終わる。
アメリカ東部のA級ダンジョン。ハンターたちが人間型のモンスターに次々とやられる。モンスターが話しかける。モンスターではなく人間だったのだが、言葉が通じずハンターたちが攻撃を仕掛け返り討ちにされていただけだった。自分は日本人で家に帰りたいと英語で話す。
焼き肉屋でお酒を飲みながら今後について諸菱にたずねる水篠。水篠は契約通り30億のビルを手に入れる。さらに、モンスターとの戦闘でレベルも相当上がった。本来ならもう用はないのだが、水篠のことを慕う諸菱を放っておけないようだ。
テレビでは、レッドゲート出現について白川が記者たちの質問攻めにあっていた。事務所に戻ると美濃部から電話がかかってくる。DFNという国にいる美濃部がビッグニュースがあると話す。4年前、架南島に現れたS級ゲートがダンジョンブレイクした事件で、架南島にはモンスターがうろついているのだが、それの新種が最近現れたとのことだった。しかも島外に飛行して移動できるらしい。羽のついた新種のアリの死骸がDFN近海で見つかったのだ。

第57話

妹に1週間旅行に出てくると伝え、家を後にする水篠。
城門の鍵でダンジョン内に潜入する。悪魔の魂を10000個集めるのがクリア条件となっている。今回のダンジョンはフィールドタイプで東京全体をダンジョンにしたくらい広域にわたって広がっている。
悪魔1匹につき1つの魂を持っているが、上階層には複数の魂を持っている者もいる。1週間で倒しきれるか、これからは時間との闘いになる。
諸菱が父親と会食をしている。諸菱ギルドを自分に任せてほしいと父親に伝える。父親はレッドゲート事件の助力者が諸菱の攻撃隊にいることをつかんでいた。交渉のタイミングが少々遅かったようだ。それでも諸菱が頼み込むと、あっさりと父親が承諾してくれた。拍子抜けする諸菱だが、父親から与えられたチャンスをものにしようと決意する。父親は、自分が声をかけたS級ハンターが先に承諾してくれるか、水篠を諸菱が招き入れるのが先か楽しんでいる様子だ。
水篠はやっと300個の魂を集めたところだった。気の遠くなる作業だ。

第58話

ここで得られる経験値がとても多い。白川会って自分がS級に差し掛かったことを実感した。さらに強くなるためにと決意を固くする水篠であった。
悪魔の城は階層ごとに分かれている。移動には層間移動魔法陣の中で「進入許可書」というアイテムを使用する必要がある。魔法陣を探すため、アイスベアのドンを召喚する。その移動速度から「タンク」と名付けることにする水篠。
アメリカではA級ダンジョンで見つかった人間が取り調べを受けている。人間の記憶をもつモンスターの可能性があるため、慎重に調べているようだ。日本語が話せるS級ハンターに要請をかけていて、戻り次第取り調べをしてもらうことにしている。人間の名前は「ジュンイチロー・ミズシノ」。ミズシノはアメリカの協会の指示に静かに従うのであった。
悪魔の城は階ごとに異なる世界に繋がっている。DSタワーは100階まであるので、100の世界があるようだ。ただどこも辺りが燃えている。中級の悪魔はC級の上位クラス。そのため、50階までは思ったより味気なく、緊張感のない戦いが続いていた。
50階には「下層の支配者貪欲なるヴォルカン」というボス級の悪魔がいた。名前がオレンジのため水篠と同等かそれ以上の力を持っている。ヴォルカンの護衛たちを影の兵士に任せ、自分はヴォルカンと戦うことにする。いつまでも座っているヴォルカンに対して、攻め込もうか考えていると、急にヴォルカンがその場から消える。数十mはわる巨漢にも関わらず、すさまじい速度で移動してきた。持っている棍棒を振り回すと、影の兵士たちは一瞬で倒されていく。虚を突かれた水篠だったが、すばやくヴォルカンの顔まで移動し、力任せに殴り飛ばすのであった。

第59話

殴り飛ばされたヴォルカンは数百mほど吹き飛ぶ。ヴォルカンがスキル:怒りを使い能力値を上げる。さらに速度が上がり、攻撃をかわし切れないと判断した水篠は、アイアンに持っている盾を投げさせる。飛んできた盾を使い、ヴォルカンの攻撃を受ける。隙をついてヴォルカンに攻撃を仕掛けるがかわされ、空中で攻撃される。スキル:支配者の手をつかい、ヴォルカンと水篠の間に距離を作り攻撃をかわす。スキルで回りが見えなくなっているヴォルカンの速度を利用し、ビルに突っ込ませることに成功する水篠。ここから反撃に出る。
宍戸と今宮が水篠の自宅をたずねるが不在だった。国外に出た形跡もないし、カードの使用記録もない。協会の位置追跡記録でも都内の真ん中での目撃を最後に消息がつかめないでいる。情報収集に長けている宍戸でも水篠の足取りをつかめないでいた。

第60話

ヴォルカンを倒し報酬を受け取る。その中には、魔法道具の材料もあった。さらに「貪欲の玉」という魔法ダメージを2倍にするというものもある。譲渡も可能と使い勝手がよさそうだ。
右京がミズシノの取り調べを行っている。ミズシノが右京にゲートについてどれだけ知っているかたずねる。ゲートやダンジョンなどは本物の戦争の前触れに過ぎず、最悪の災いとなるものがついこの間目覚めたと付け足すが、そこそこ強いだけでは、食べられて利用されるだけだと、それが何かは言えないらしい。右京が家族構成に目をやると、旬の親だということが分かった。その瞬間、右京からとてつもない殺気が放たれる。兄が死んだレイドに参加した水篠を自分の手で殺せなかったため、今度はミズシノを殺そうとする。そのため、ミズシノをモンスターだと結論付ける。
悪魔の城では、水篠が悪魔の軍勢と戦っている。アイアンとイグリットをはじめ、影の兵士が善戦する。水篠はボスとの一騎打ちをする。水篠の素早い攻撃になすすべなくボスは一瞬で倒されるのであった。

第61話

悪魔の城に出てくる悪魔はどういうわけか、影の抽出ができない。魂も10000個集められ一般クエストをクリアしたため、体も限界なので一度ダンジョンから出ることにする水篠。報酬には全アイテムから1つ選択できるものがあった。何億もするアイテムも手に入れられるが、水篠は「呪われたランダムボックス」を選択する。デーリークエストを2倍こなして「祝福されたランダムボックス」を手に入れたが、その後、2倍こなしてもアイテムを手に入れられなかった。また、「祝福されたランダムボックス」から「悪魔の城の鍵」が出てきて、レベルアップやレアアイテムなども手に入れられたので、興味があったらしい。「呪われたランダムボックス」からも鍵が出てくる。しかし、情報が一切ない。どのように使えばいいかわからないので、とりあえず閉まっておくことにする水篠。さらにもう一つの報酬では「命の神水」の作り方が出てきた。
一方アメリカでは、消火作業が行われている。ミズシノと右京が激突したのだった。勝負は被害が拡大する前に一瞬で決まった。右京が負けた。
とある病院。母親が眠っている。母の病室で水篠が考え事をする。「命の神水」は、万病を治すとのことなので母親の不治の病も治すことができる可能性があること、必要な材料の一部は手に入れていて残りも悪魔の城ダンジョンを攻略すれば手に入ること、S級の域に達しているから演技などせずにすむことなどを。
後日、水篠はハンター協会に再審査にやって来た。ハンター協会の職員が白川に連絡をする。